先日、中国新聞と朝日新聞が、本件福山駅北口広場整備計画・土地交換に関し、新聞記事で報じました。それらに関し、私たち福山駅北口広場を守る会の意見を述べます。
1、経緯のおさらい
・2007年1月22日にJR西日本と福山市間で両者所有土地の活用・使用に関し覚書を策定。
・2018年11月27日JR西日本が同社からの土地鑑定時点修正を採用し、福山駅北口広場基本方針に関する提案書を提出。建物用途にホテル用途を盛り込んである。
・2019年7月8日福山駅北口広場を土地交換する内容が書かれた福山駅北口広場の整備等に関する協定書を締結。建物用途にホテル用途を盛り込んである。
・2020年8月13日新型コロナウイルス感染拡大の状況や、業績の悪化の影響から、JR西日本は福山駅北口整備計画の複合施設建設計画からホテル事業の撤回を市に申入れ。
・2020年9月30日 福山駅北口広場を守る会、福山市長枝廣直幹氏を被告として住民訴訟提起する。
・2020年10月27日、コロナウイルス感染拡大により先の見通しがつかないことを理由に、2021年3月末までに駅北口整備代替案を策定し再協議することを記載した確認書の取り交わし。建物用途からホテル用途を除いている。
この駅北口整備代替案が2021年3月末までに提出されるのを待つ中、両新聞社の記事が掲載された。
2、各新聞社の報道内容
⑴2021年2月17日 中国新聞朝刊(23面)
この日の記事で、16日JR西日本は、市との福山駅南北土地交換が問題となっている北口広場整備計画の見直しを断念することを最終的に考えていることが報じられました。
⑵2021年2月18日 中国新聞朝刊(23面)
この日の記事で、JR西は17日、福山市に年度内の計画の見直し案の提出が困難であると正式に伝えたことが報じられました。市はこれを受け福山市南北土地交換計画に係る協定を廃止する方向で協議していくことを表明しているそうです。
しかし、市とJR西日本の関係はいまだに友好的で、両者は備後圏域の発展のため今後も連携していくことを明言していることも記事で報じられました。
⑶2021年2月18日 朝日新聞朝刊(21面)
この日の記事で、JR西日本は福山市に対し17日、福山駅北口整備計画の代案策定が困難であることを正式に伝えたそうです。これに対し枝広直幹市長は、コロナウイルス感染状況を踏まえ、協定の履行が困難であることに理解を示し、現協定を廃止する方向で協議することをコメントしているとも報じられました。
3、私たちの見解
枝廣直幹市長からは、福山駅北口広場を含む土地と駅南側のJR西日本所有の土地の交換計画を白紙に戻したという正式な情報は発信されていません。
状況は、2021年3月末までを期限として調整中であったJR西日本との土地交換・駅北口整備計画が白紙に戻される可能性が高いことが分かっただけです。
18日の中国新聞が述べるように、JR西日本と市の関係は引き続き良好で、将来的には土地交換を実行する可能性は十分残っています。
むしろ今回の報道から読み取れる枝廣直幹福山市長の思考と行動は、近隣住民の気持ちを油断させるポーズに過ぎないようにも思えます。
2020年12月、福山市は福山駅北口広場にある送迎バス乗降場(観光バス駐車場として暫定使用もする)を、駅の南側三か所に移設することを市民の意見も十分に聞かず決定しました。JR西日本との土地交換をしやすくするための準備を着々と進めているように思えます。
私たちは、枝廣直幹福山市長自ら、政策の誤りを認め、福山市所有の福山駅北口広場の土地は、未来永劫、少なくとも、自らの任期中(再選された場合を含む)、専決処分によって、民間企業(とりわけJR西日本)と交換はしないという声明または文書を出すまで活動を続けていこうと考えます。
2021年3月2日
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